小児における長期非侵襲的換気療法(NIV)に関連する有害事象の予測因子。
DOI:10.1002/ppul.26689
アブストラクト
背景と目的:多様な医療状態を有する小児において、長期非侵襲的換気(NIV)の使用が増加しています。本研究では、カナダ・アルバータ州で2005年1月から2014年9月までに長期NIVを開始し、2014年12月まで追跡された小児の大規模コホートにおいて、長期NIVに関連する有害事象に及ぼす人口統計学的、臨床的、および技術関連要因の影響を調査しました。
方法: 本研究は、カナダ・アルバータ州において2005年1月から2014年9月までに長期NIVを開始したすべての小児を対象とした多施設共同の回顧的検討です。追跡期間は2015年12月までです。 inclusion criteriaは、NIVを3ヶ月以上使用し、NIVプログラムでのフォローアップ訪問を少なくとも1回受けた小児です。
結果: 中央値7.5歳(四分位範囲:8.6)でNIVを開始した507人の小児が同定され、そのうち93%が初回フォローアップ訪問時に少なくとも1つのNIV関連有害事象を報告しました。初回訪問時に最も頻度が高かったのは皮膚損傷(20%)と意図しない空気漏れ(19%)でした。消化器症状、中顔面低形成、唾液増加、誤嚥、気胸はまれに報告されました(<5%)。年齢が若いこと、ダウン症候群、軟骨無形成症、デュシェンヌ型筋ジストロフィーなどの基礎疾患は、意図しない空気漏れの早期予測因子でした。年齢が若いことは、短期的な子どもの睡眠障害と継続的な親の睡眠障害の予測因子でした。肥満は持続性鼻症状のリスク因子でした。マスクの種類は、NIV関連短期・長期合併症の有意な予測因子ではありませんでした。結論:本研究は、NIV関連合併症が頻発することを示しています。適切なマスクの適合とヘッドギアの調整、早期発見への積極的なアプローチが、有害事象の軽減に役立つ可能性があります。
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