デュシェンヌ型筋ジストロフィーにおける呼吸器の健康と機能に関連する要因:系統的レビューとエビデンスの格付け。
DOI:10.3233/JND-230094
アブストラクト
背景: 医療管理の進歩にもかかわらず、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)の患者において、呼吸器合併症は依然として重大な死亡原因および合併症の原因となっています。目的: 本系統的文献レビューの目的は、DMDにおける呼吸器の健康と機能に関連する要因に関する既発表の証拠を統合し、評価することです。
方法:MEDLINE、Embase、およびCochrane Libraryを検索し、2000年1月1日(現在の医療実践との関連性を確保するため)から2022年12月31日までに発表された、DMDにおける予後指標および疾患進行の予測因子の証拠を報告した研究の記録を収集しました。証拠の質(非常に低から高)は、Grading of Recommendations, Assessment, Development and Evaluations(GRADE)フレームワークを使用して評価しました。結果:文献検索戦略により、29件の論文が対象に選択されました。DMD患者における呼吸器の健康と機能に関連する10の要因に関する証拠が特定されました:グルココルチコイド曝露(高から非常に低の証拠質)、DMD変異(低品質の証拠)、DMD遺伝的修飾因子(低品質の証拠)、他の薬物療法(アタルレン、エテプリルセン、イデベノン、タモキシフェン)(中等度から非常に低品質の証拠)、体格指数(BMI)と体重(低品質の証拠)、機能的障害(低品質の証拠)。
結論:結論として、DMDにおける呼吸機能の健康に関連する要因として、薬物療法、遺伝子変異および修飾因子、患者臨床特性を包含する合計10の要因を同定しました。しかし、呼吸機能の異質性の要因をさらに明確化するため、特に遺伝子型-表現型関連および現実世界設定における新規DMD療法の影響に関する研究がさらに必要です。本研究の統合と評価は、この重症な患者集団の臨床実践と今後の研究に役立つものと期待されます。
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