小児ヒラヤマ病の治療における前頸部椎間板切除術と椎体融合術。
DOI:10.1007/s00381-024-06281-3
アブストラクト
目的:平山病は、小児および若年成人に発症する希少な頸椎脊髄症で、進行性の四肢上肢の筋力低下と筋萎縮を引き起こします。非侵襲的な外固定頸椎装具は、神経機能のさらなる悪化を予防することが示されていますが、特に長期にわたる重症例では、神経機能と運動機能の回復には成功していません。病態生理は完全に解明されておらず、標準的な手術ガイドラインの確立を困難にしています。しかし、一部の研究では内固定術による良好な結果が報告されています。本報告では、小児平山病の外科的治療に成功した症例を報告し、文献に報告された症例の系統的レビューと整理を補足します。
方法:PubMed、Embase、Web of Scienceを検索し、文献レビューを実施しました。Hirayama病の患者1例以上の治療に関する臨床データと治療後の神経学的転帰を報告した全文記事を対象に、治療転帰に関する情報が欠如している、要約のみの出版物、または英語以外の言語で発表された記事は除外しました。
結果:レビュー対象の15件の論文において、63例の患者が報告され、そのうち59例が手術を施行しました。これには前側および後側の脊椎手術が含まれ、1例の手の腱移行術が行われました。55例(うち1例は当施設)が治療後に改善を示しました。そのうち11例は18歳未満でした。
結論:平山病は、希少ながら影響力の大きい頸髄症であり、最適な治療法に関する高品質なエビデンスは限られています。現在の文献は、手術による除圧と安定化が有望な治療法であることを支持しています。しかし、診断と治療のパラダイムを進化させるためには、包括的な研究が不可欠です。
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