ムコ多糖症の小児におけるOSA治療のための腺扁桃摘出術:系統的レビュー。
DOI:10.1016/j.sleep.2024.02.030
アブストラクト
目的:ムコ多糖症(MPS)の小児における閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)に対する腺扁桃摘出術(ADT)の役割を検討する。
方法:PRISMAガイドラインに従ってシステマティックレビューを行った。PubMedおよびEmbaseにおいて、MPS患児のOSAに対するアデノトンシリル摘出術に関する研究を検索した。含まれる研究の質評価にはMINORスコアを適用した。
結果:19の研究が組み入れ対象となった。被験者総数は1406人であった。サンプルサイズは2~336、男女比は1.2、平均年齢は2.4~11歳であった。全体として、対象者の56.2%(IC 95%:53.6-58.8)がADTを受けた。MPS I型とII型が最も多く実施されている。50人の小児を含む3つの研究で、術後に睡眠ポリグラフのパラメータが改善したことが報告されている。2人の著者は、追跡期間についてそれぞれ8.4年と9.8年と報告している。
結論:MPSの半数以上の小児がOSA治療のためにADTを受けたが、睡眠ポリグラフの改善が認められたエビデンスはほとんどなかった。最も罹患率の高いMPSはI型とII型である。疾患の進行と麻酔のリスクを考慮すると、集学的管理は、OSA治療のためのADTが有益なMPS患児のサブグループの同定に役立つ可能性がある。
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