ポンペ病の世界的出生時有病率:系統的レビューとメタアナリシス。
DOI:10.1016/j.neuroscience.2024.09.043
アブストラクト
背景:ポンペ病はグリコーゲン貯蔵病II型とも呼ばれ、α-グルコシダーゼの欠損によりグリコーゲンが異常に蓄積する常染色体劣性遺伝性疾患である。
方法:ポンペ病の出生有病率に関する系統的レビューおよびメタ解析を行うため、MEDLINEおよびEMBASEデータベースを用いて、2024年7月1日までのポンペ病の疫学に関する原著論文を検索した。ポンペ病の世界的な出生時有病率を推定するためにメタ解析を行った。出版バイアスの可能性を説明するために漏斗図を用いた。
結果:945件の記録からスクリーニングされた22件の研究がデータ抽出の対象となった。組み入れ基準を満たした研究は15の地域/国に及んでいた。ポンペ病の世界的な出生時有病率は、出生10万人当たり2.0例(95%信頼区間:1.5-2.4)であった。乳児期発症ポンペ病の世界的出生時有病率は、出生10万人当たり1.0例(95%CI:0.5-1.5)であった。晩発性ポンペ病の世界的出生時有病率は、出生10万人当たり2.4例(95%CI:1.8-3.0)であった。主な限界は、質が高いと評価された研究がなかったことと、研究の約半数がヨーロッパのものであったことである。
結論:ポンペ病の世界的疫学に関する定量的データは、ポンペ病患者にとってより良い世界を構築するための世界的努力を評価するための基礎となりうる。
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