思春期・若年成人におけるヒトパピローマウイルス知識、ワクチン接種意向、接種完了率に対するデジタル教育の効果:メタ分析。
DOI:10.1111/jan.16575
アブストラクト
目的:デジタル教育介入が、青少年および若年成人のHPV知識、ワクチン接種意向、接種完了率に及ぼす効果を検討する。
デザイン:システマティックレビューとメタアナリシス。
方法:本研究はPRISMAガイドラインに従った。9~26歳の個人を対象としたデジタルHPV教育介入を評価した無作為化対照試験を対象とした。オッズ比(OR)、信頼区間(CI)、標準化平均差(SMD)を算出し、異質性の程度に応じて固定効果モデルとランダム効果モデルを用いて分析した。
データ情報源:7つのデータベース(Medline、PubMed、CINAHL、Cochrane Library、Web of Science、EMBASE、ASC)を開始時から2024年4月9日まで検索した。
結果:4925人が登録された12の研究が対象となった。6件の研究で、介入群は対照群と比較してHPVに関する知識が有意に高いことが示された。5つの研究では、ワクチン接種の意向と接種完了率が有意に改善したことが報告された。接種完了率のサブグループ分析では、男性参加者のワクチン接種率が有意に高いことが示された。個々のニーズに合わせた教育的介入は、HPVワクチン接種完了率を効果的に高める可能性が高い。
結論:今回の結果から、デジタル教育が青年・若年成人のHPV知識、接種意向、接種完了率を高めるのに有効であることが確認された。デジタル教育に対するジェンダーの影響も考慮しながら、テーラーメイドの教育が介入策のデザインにおいて優先されると考えられる。
影響:HPVワクチン接種のためのデジタル介入には少なくとも7ヵ月間のフォローアップが必要であり、効果的な介入を設計する上で、高リスク群に合わせた教育が重要な役割を果たすことが強調された。HPVワクチン接種のためのデジタル介入の有効性は、性別によって異なる可能性がある。
患者・公衆への貢献:先行研究のレビューであるため、直接的な患者・公衆への貢献はなかった。
試験登録:CRD-42023406919。
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