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小児における糞便微生物叢移植のレビュー-炎症性腸疾患の治療におけるその役割を探る。
DOI:10.3390/medicina60111899
アブストラクト
背景と目的様々な疾患状態における腸内細菌叢の影響に関する研究が進むにつれ、糞便移植(FMT)の利用が世界的に増加している。FMTとは、腸内細菌異常症の回復を目的として、健康なヒトドナーから患者に便を移植することである。本総説では、小児の炎症性腸疾患(IBD)治療におけるFMTの有効性と安全性を評価し、小児におけるFMT使用の今後の方向性を探る。材料と方法2023年9月15日以前に出版された文献を検索し、システマティックレビューを行った。有効性の結果、安全性のデータ、マイクロバイオーム解析については、該当する研究をレビューした。結果UCに関する9件の研究とCDに関する2件の研究が適格基準を満たし、個別に解析された。ほとんどの研究でマイクロバイオーム解析が行われた。結論FMTは小児IBDに対する安全な治療法であり、いくつかの研究では臨床的反応を誘発する効果が示されている。しかし、ランダム化比較試験がないため、本研究の結果には限界があった。
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