デュシェンヌ型筋ジストロフィーにおける骨粗鬆症の予防と治療のための薬物療法と非薬物療法:系統的レビュー。
DOI:10.1016/j.bone.2025.117410
アブストラクト
背景:デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)における長期的なグルココルチコイド療法は、脆弱性骨折の高発症率と関連しています。本システマティックレビューは、DMDを有する小児および成人における骨粗鬆症の薬物療法および非薬物療法に関する現在のエビデンスを評価することを目的としています。
方法: Embase、Medline、Cochrane Libraryの3つのオンラインデータベースを検索し、DMDにおける骨粗鬆症の治療または予防を評価した研究を抽出しました。対象研究は、骨密度(BMD)または骨ミネラル含量(BMC)のZスコアの変化または骨折発生率を報告した研究に限りました。
結果:19件の研究が同定され、そのうち12件はビスフォスフォネートを、3件はテストステロン(同じ患者群を対象とした2件の研究)、1件はビタミンD/カルシウム、1件はテリパラチド、2件は振動療法を評価していました。ランダム化比較試験は2件のみ見つかり、1件は静脈内投与のビスフォスフォネート、もう1件は振動療法に関するものでした。ビスフォスフォネート研究では腰椎BMDの変化は-0.3から+1.3の範囲で、振動療法では-0.2から0.0の範囲でした。一方、テストステロンでは+0.38、ビタミンD/カルシウムでは+0.9でした。骨折への影響に関する情報はすべての研究で限定的でした。薬物療法の研究では、基線時に骨折歴のない群は含まれていませんでした。さらに、基線時に18歳以上の対象者を対象とした研究はありませんでした。結論:この系統的レビューは、DMDを有する小児および思春期における骨密度改善におけるビスフォスフォネート療法の有効性を示す証拠を提供しています。しかし、骨折への影響に関する情報は限られています。このレビューでは、DMDを有する18歳以上の対象者を対象とした研究は見つからず、ビスフォスフォネート以外の薬物療法に関する情報は限られていました。
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