新生児スクリーニングと神経筋疾患の迅速なゲノム診断。
DOI:10.1177/22143602241296286
アブストラクト
背景近年、特定の神経筋疾患に対する治療法が承認されています。一部の疾患では、最適な治療効果を得るために早期の無症状期治療が不可欠であり、そのため新生児スクリーニングが極めて重要です。目的:神経筋疾患の新生児スクリーニングプログラムの現状と、遺伝子検査による早期診断についてレビューすること。方法:PRISMAガイドラインに従い、PubMedにおいて神経筋疾患のスクリーニングに関する文献検索を実施しました。検索は2024年5月1日時点で利用可能な文献を対象に行いました。結果7つの疾患に関する77件の論文が対象となりました:脊髄性筋萎縮症(19件)、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(15件)、ポンペ病(20件)、X連鎖性副腎白質ジストロフィー(14件)、クラッベ病(6件)、メタクロマティック白質ジストロフィー(2件)、ミオトニックジストロフィー1型(1件)。迅速なゲノム診断に関する論文は10件が同定されました。結論2021年以降、神経筋疾患の新生児スクリーニングプログラムが確立され、特にX連鎖性副腎白質ジストロフィー、脊髄性筋萎縮症、ポンペ病、デュシェンヌ型筋ジストロフィーにおいて顕著です。治療が現在生命を救うものではない疾患(例:クラッベ病)においても、特に米国において新たな新生児スクリーニングプログラムが継続的に実施されています。遺伝的診断検査の活用は、まだ広く普及しているとはいえず、少なくとも広く報告されていないようです。新たな治療法が開発されるにつれ、ゲノム新生児スクリーニングプログラムは迅速かつ広範に実施される必要があります。
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