小児てんかん患者のケトジェニック食療法開始と継続の障壁と促進要因:スコープレビュー。
DOI:10.1016/j.clnesp.2025.02.020
アブストラクト
背景:ケトジェニック食療法(KDT)は、高脂肪、低炭水化物、中程度のタンパク質の食事療法であり、薬剤抵抗性の小児および若年てんかん患者に対する有効な治療法である。しかし、KDTを開始するよう紹介された患者のうち、医学的にKDTを開始する資格があるにもかかわらず、45%がKDTを開始していない。さらに25%が3ヵ月前にKDTを中止している。
目的:てんかんの小児・若年者とその家族がKDTを開始・継続する際の障壁と促進要因を探る。参加者、概念、背景(PCC)の枠組みに基づき、本レビューでは、KDTのために紹介された薬剤抵抗性てんかんの小児および若年者(P)、またはその家族(C)を対象とし、食事療法を開始または継続する際の障壁または促進要因(C)に関する意見を表明した。
方法:このスコーピングレビューはJBIの方法論に従った。特定された障壁/促進因子は、「能力、機会、動機づけ、行動」(COM-B)モデルの関連するセクションと照合され、患者ジャーニーの段階(食事療法開始前、食事療法開始、維持)に従って整理された。
結果:60の研究が含まれた。ダイエット開始前と開始段階については、15件の障壁と9件の促進因子が同定され、ダイエットが完全に確立された後のKDT継続については、19件の障壁と14件の促進因子が同定された。
結論:KDTの開始を検討している、または現在KDTに従っている子供や若者、およびその家族にとっての障壁と促進因子は多因子であり、個人のレベルを超えて広がっている。我々の知見は、患者とその家族を支援するために優先的に介入すべき領域を特定するのに役立つであろう。
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