修正経頭蓋島周囲半球切除術後の2年間の転帰。
DOI:10.1007/s00381-025-06825-1
アブストラクト
目的:半球切除術は、薬剤抵抗性の半球てんかん患者を十分に選択した場合に有効な治療法である。てんかん発作の停止につながる半球切開術の成功は、神経発達の転帰の改善および医療利用率の低下と関連している。本研究では、以前に報告された手技に修正を加えた外科的アプローチを用いた、連続した単一外科医による小児半球切除術の大規模シリーズにおける発作転帰と合併症について報告する。
方法:2017年5月から2021年4月までに、単一外科医により薬剤抵抗性半球てんかんに対して経シルビウス的島周辺半球切除術を受けた全患者を、てんかん手術レジストリに前向きに登録した。医療記録のレトロスペクティブレビューにより、ベースライン特性(人口統計学、てんかん歴、抗てんかん薬、神経発達状態、脳波特徴、画像特性)、手術合併症、入院経過、発作転帰(12ヵ月および24ヵ月フォローアップ時のエンゲルスケール)に関するデータを収集した。
結果:連続した32例(15ヵ月~19歳)の患者全員が、半球切除術後12ヵ月および24ヵ月に発作を起こさなかった(Engelクラス1)。12ヵ月後には31例(97%)がエンゲル分類1A、1例(3%)がエンゲル分類1Dであった。これらの結果は24ヵ月後の追跡調査でも維持された。手術前に抗痙攣薬を服用していた31人の患者のうち、22人(71%)は24ヵ月までにすべての薬物から離脱した。1人の患者(3%)が術後に水頭症を発症し、腹腔シャント造設を必要とした。
結論:薬物抵抗性てんかんに対して半球切開術を受けた病因的に異質な患者集団において、修正経シルビウス的島周辺部切開術は、合併症を最小限に抑えながら、高い確率で発作の持続的消失をもたらした。
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