小児てんかんにおける認知機能障害の評価:系統的レビュー。
DOI:10.1080/14737175.2025.2508776
アブストラクト
背景:てんかんは、病因と病態、およびてんかんを有する小児(CWE)の認知、知的、適応発達への影響において多様性を示す慢性神経疾患です。CWEは、注意力の低下、記憶力や学習能力の障害、実行機能や情動行動機能の障害を呈することがあり、これらは患者本人およびその家族の生活の質(QoL)に悪影響を及ぼす可能性があります。
方法: 本系統的レビューは、PRISMAガイドラインに従い、CWEの認知機能を評価するためのツールと尺度を調査しました。主要なデータベースとしてPubMedを使用し、2020年1月から2024年12月までに発表された研究を対象に、 inclusion/exclusion基準に基づいてレビューを行いました。
結果:著者らの検索では3,398件の論文が抽出され、そのうち2,486件(73%)はタイトルと要約のみで除外されました。残る912件のうち、844件は包含基準を満たさず、最終的に68件の研究が包含されました。包含された研究におけるてんかん患者(EP)の総数は4,530名でした。認知機能障害の評価に最もよく使用された検査は、ウェクスラー児童知能検査でした。結論: 対象研究は、CWEにおける神経心理機能の障害の重要性を示しましたが、評価方法の深い異質性により、比較可能性は依然として不十分です。CWEの包括的なケアを提供するため、認知機能の向上と、疾患がQOLおよびメンタルヘルスに与える影響を考慮したさらなる研究が必要です。
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