小児の髄膜腫とけいれん:探索的レビュー。
DOI:10.1007/s00381-025-06889-z
アブストラクト
目的:小児脳膜腫(PM)は、けいれんとの関連性を特徴とする稀な腫瘍です。本レビューでは、この関連性の本質、利用可能な証拠の種類、および理解のギャップについて、既存の証拠を体系的に検討することを目的とします。
方法: 体系的な文献検索により証拠を統合しました。発作の頻度を初発症状として、手術治療後の発作の転帰、切除範囲と発作の消失との関連性、組織学的特徴やグレードが発作の消失に与える影響、術後抗てんかん薬(ASMs)の役割を含む主要な臨床概念を特定しました。有意水準p<0.05で2つの割合のz検定を実施しました。
結果:当研究では、小児メニンギオマ症例824例を同定し、そのうち293例(35.6%)がメニンギオマ診断時にけいれんを呈していました。293例すべてにおいて、腫瘍のグレード、再発、けいれん転帰、ASMの使用に関する情報が不十分でした。113例で髄膜腫のグレードが記載されており、80例(70.8%)がグレードI、19例(16.8%)がグレードII、14例(12.4%)がグレードIIIに分類されました。グレードが分類された113例中、12例(10.6%)が術後にASMを投与されました。術後発作の状態は76例で報告され、50例(65.8%)が発作の消失を達成しました。部分切除術を受けた21例中、発作の消失が確認されたのは7例中2例(28.6%)でした。結論:小児メニンギオマにおいて発作は認識された臨床的特徴であり、約36%の患者で発生します。発作は診断時または術後合併症として発症し、長期的な神経学的予後に影響を及ぼす可能性があります。小児メニンギオマの標準治療は手術切除であり、切除範囲の拡大が発作予後を改善します。術後ASMの役割および小児メニンギオマの発作と分子特徴との関連性は、さらなる研究が必要です。
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