小児脳海綿状血管腫の治療における定位放射線手術:治療成績と安全性の系統的レビューとメタ分析
DOI:10.1007/s00381-025-06977-0
アブストラクト
脳海綿状血管腫(CCM)は、拡張した薄壁の血管路の集簇であり、特に小児患者において重大な神経学的リスクをもたらす。定位放射線手術(SRS)は非侵襲的治療法として検討されてきたが、小児におけるその安全性と有効性は未だ完全には解明されていない。小児CCMに対するSRS後の単群割合について系統的レビューとメタ解析を実施した。PubMedおよびCochrane Libraryを検索し、4件の回顧的コホート研究が選択基準を満たした。主要アウトカムについてランダム効果モデルによる統合割合を算出した。SRS後の発作発生率(3研究;n=73)は0.23(95% CI 0.11-0.37;I²=23.7%;p=0.27)であった。病変体積減少は0.34(0.18-0.67;I²=82.1%;p=0.0037)で観察された。SRS後出血発生率(4研究)は0.22(0.09-0.52;I=76.1%;p=0.0058)であった。放射線有害事象(ARE)は稀であったが報告にばらつきがあった。これらの知見は、放射線手術が選択された小児CCMにおいて有益である可能性を示唆するが、サンプルサイズが小さく研究間の異質性が高いため、解釈には慎重を要する。
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