ドラベ症候群における早期発達経過:生後6年間における認知・言語・行動・運動発達の探索的レビュー
DOI:10.1016/j.neubiorev.2025.106441
アブストラクト
ドラベ症候群(DS)は重篤な発達障害およびてんかん性脳症である。患者の大多数において、DSはSCN1A遺伝子の変異と関連している。SCN1A変異を有する小児のかなりの数がDSを発症せず、より軽度の表現型を示すことから、DS発症の早期予後予測に有用な発達バイオマーカーの発見が極めて重要である。 現在、生後数年間のDSにおける早期発達バイオマーカーに関する研究はほとんど行われていない。本スコープレビューは、DS児の生後6年間における発達遅延の概観を提供する。 認知発達、言語・発話発達、行動、運動発達の4つの発達領域に関する情報を提示する。PubMedでの系統的文献検索により、包含基準と除外基準を満たす10編の論文が抽出された。認知を調査した研究は9件、言語・発話発達を評価した研究は4件、行動を評価した研究は5件、運動発達を評価した研究は5件であった。研究によっては医療記録からの遡及的データに基づくもの、保護者アンケートを用いたもの、実際に発達評価を実施したものがあった。 総括すると、我々の知見は、DSにおける発達遅延が大部分の子どもにおいて2歳以前から始まり、複数の発達領域に現れることを示唆している。最初に顕著となるのは運動発達領域であり、一部の子どもでは生後半年以降に現れ、認知・言語・行動領域では大半の子どもで1歳以降に明らかになる。入手可能なデータは限られている。
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