20歳未満COVID-19患者の16.2%がlong COVIDに
「Pediatrics」より
20歳未満の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)罹患者のうち16.2%は、3カ月後にも何らかの症状を有していることが、システマティックレビューの結果として示された。トロント小児病院(カナダ)のLi Jiang氏らの研究によるもので、詳細は「Pediatrics」8月1日号に掲載された。
COVID-19罹患後に症状が遷延または新たに発症する、いわゆる「long COVID」に関しては多くの疫学データが報告されている。しかし、未成年での知見はいまだ限られており、有病率や臨床症状などの不明点が多い。これを背景としてJiang氏らは、システマティックレビューによりその実態の把握を試みた。
文献検索には、PubMed、Embase、Web of Science、コクランライブラリー、世界保健機関(WHO)のCOVID-19データベース、Google Scholarのほか、プレプリントサーバーのmedRxiv、bioRxivを用いた。また、各国行政府が公表している公衆衛生関連データも利用した。2019年12月~2022年12月にこれらに公開された文献から、年齢0~19歳のCOVID-19患者を対象として、罹患後少なくとも3カ月以上追跡調査が行われている研究を検索。包括基準を満たす文献として、コホート研究27件と横断研究4件の報告が抽出された。
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- 書誌事項
A Systematic Review of Persistent Clinical Features After SARS-CoV-2 in the Pediatric Population
Jiang L, et al. Pediatrics 2023 August 1;152(2):e2022060351.