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『出生前の鉛への曝露で児の認知発達遅延リスクが上昇か』のイメージ

出生前の鉛への曝露で児の認知発達遅延リスクが上昇か

「JAMA Network Open」より

 出生前に鉛に曝露すると、児の認知発達遅延(cognitive developmental delay;CDD)のリスクが上昇するとの報告が、「JAMA Network Open」に10月23日掲載された。

 華中科技大学(中国)のZhenxian Jia氏らは、2014年3月から2017年12月の間に出産を予定していた中国・武漢市の母親とその児2,361組を対象とした前向きコホート研究を実施し、出生前の鉛曝露および鉛曝露と遺伝的因子との相互作用と、CDDリスクとの関連を検討した。鉛曝露の程度の評価は、妊娠第1期の母親から空腹時に採取した血液および2歳になった児から採取した血液を用いて行った。児の認知機能は、生後平均24.8カ月(標準偏差10カ月)で中国語版のBayley乳幼児発達尺度により評価した。さらに、2,361人の児のジェノタイピングを行った上で、既存のデータから認知機能と関連すると思われ、諸条件を満たす、連鎖不平衡の低い塩基バリアント(SNV)を58種類選び出し、本研究用の多遺伝子リスクスコア(PRS)を構築した。対象とした児全員のPRSの三分位の最低群に入った場合を、遺伝的リスクが高いと見なした。

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書誌事項

Prenatal Lead Exposure, Genetic Factors, and Cognitive Developmental Delay
Jia Z, et al. JAMA Network Open. Published online October 23, 2023. doi: 10.1001/jamanetworkopen.2023.39108

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