小児関連の海外注目論文サマリー

掲載日:
『父親が思春期前に受動喫煙に曝露されると、その子の肺機能にまで悪影響が及ぶ』のイメージ

父親が思春期前に受動喫煙に曝露されると、その子の肺機能にまで悪影響が及ぶ

「Thorax」より

 思春期前に父親が受動喫煙を受ける、つまり、父親が子の祖父母の喫煙にさらされると、子の肺機能にも悪影響が及ぶ可能性があることを示した研究結果が、「Thorax」に9月2日掲載された。

 メルボルン大学(オーストラリア)のJiacheng Liu氏らは、1968年に開始されたタスマニア縦断健康研究(TAHS)に参加した890組の父子を対象に、父親の思春期前の受動喫煙曝露と、その子の小児期から中年期までの肺機能との関連を検討した。子は1961年生まれで、試験開始時(7歳時)にスパイロメトリーを受け、その後、13、18、43、50、53歳の時点で、スパイロメトリーや人口学的情報、呼吸器症状・疾患に関し、追跡調査が行われた。スパイロメトリーでは、1秒量(FEV1)、努力肺活量(FVC)、FEV1/FVC比が測定された。父親の受動喫煙の有無は、2010年のTAHSの追跡調査時に父親に対し、5歳未満および5〜15歳時において、父親の父親や母親が喫煙していたか否かを尋ねる質問により確認した。子の肺機能(FEV1、FVC、FEV1/FVC比)の追跡調査の各年齢間における変化の状態を調べ、これらと父親の思春期前の受動喫煙との関連を、多項ロジスティック回帰分析により評価した。

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書誌事項

Paternal prepubertal passive smoke exposure is related to impaired lung function trajectories from childhood to middle age in their offspring
Liu J, et al. P Thorax. Published online September 2, 2025. doi: 10.1136/thorax-2024-222482

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