目的:疫学的研究により、胎児期から幼児期にかけての環境因子が成人期の非感染性疾患のリスクに影響を及ぼすことが報告されている。この概念は健康と疾病の発達的起源(DOHaD)と呼ばれている。千葉母子健康研究(C-MACH)は、2014年に開始されたDOHaD概念に基づく出生コホート研究である。本研究の目的は、遺伝要因と環境要因、特に胎児期と出生後の生活環境が子どもの健康に及ぼす影響を調べることである。また、彼らの健康状態のバイオマーカー候補を同定することも目的としている。さらに、2021年に開始されたC-MACHの第2相研究は、サンプルサイズの拡大、特に腸内細菌叢とエピゲノム解析を目的としており、コロナウイルス疾患2019(COVID-19)の大流行が子どもの健康に及ぼす影響を明らかにすることも目的としている。 参加者:本研究は4つの病院ベースのコホートから成る。妊娠13週未満の女性とそのパートナーが登録された。すべてのデータと生物学的サンプルは千葉大学予防医学センターに保管される。 現在までの結果:合計561人の女性とそのパートナーが本研究への参加に同意した。このうち505人が妊娠初期にアンケートに回答した。登録時の505人の女性の平均年齢は33.0歳(SD、4.5)であった。妊娠前の平均体格指数(BMI)は21.7(SD、3.6)kg/mで、74.5%の女性のBMIは18.5-24.9kg/mであった。約5.2%の女性が妊娠初期にタバコを吸っていた。 今後の予定:主な研究成果は、アレルギー、肥満、内分泌・代謝障害、子どもの発達障害である。健康関連因子として、ゲノム、メタボローム、エピゲノム、腸内細菌叢、エクスポソームに関連する変数を評価する。これらのアウトカムと健康関連因子との関係を分析する。
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