「はじめに」 WHOが2019年 「世界の健康に対する10の脅威」の中で「vaccine hesitancy(ワクチンへのためらい)」を挙げたとき 日本の医療者やメディアは続々とこの言葉を取り上げた. まさに日本でも 子供の接種を決める親がワクチンに不安を感じ うたせない問題に頭を悩ませてきたからだ. そして この問題を引き起こし 不安を強めるきっかけの一つになったのはマスコミの報道だ. 読売新聞 インターネットメディア「バズフィード」を経て 今はフリーランスの医療記者として活動する筆者も メディアが人々の命や健康を脅かしかねない不正確な報道をしてきたことを申し訳なく思う. 再びこのような問題が繰り返されることのないよう ここでは特にHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンと新型コロナワクチンについて メディアが何をして 何をしてこなかったのか 振り返ってみたい.
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