COVID-19パンデミック下では恵まれた家庭の子どもほど精神的健康度が悪化
「Journal of Epidemiology & Community Health」より
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック期間中、小児の精神的健康度は全体として悪化したが、特に親が有職や高収入の世帯など、恵まれた家庭の児における悪化度は大きく、結果的には精神的健康度の格差が縮まったという研究結果が、「Journal of Epidemiology & Community Health」に9月25日掲載された。
英グラスゴー大学のNaomi Miall氏らは、U.K. Household Longitudinal Study(英国世帯縦断調査)に参加した児9,272人から得た計1万6,361件の観察結果のデータを用い、小児の精神的健康度の格差がCOVID-19パンデミック以前(2011~2019年)とパンデミック期間中(2020~2021年)でどのように変化したのかを調査した。精神的健康度は、強さと困難さに関する質問票(Strengths and Difficulties Questionnaire;SDQ、40点満点でスコアが高いほど悪い)を用い、2011年から2019年の間は毎年5歳または8歳の児を持つ保護者から、2020年7月、9月、2021年3月には5~11歳の児を持つ保護者から、それぞれ回答を得た。
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Inequalities in children’s mental health before and during the COVID-19 pandemic: findings from the UK Household Longitudinal Study
Miall N, et al. Journal of Epidemiology & Community Health. Published online September 25, 2023. doi: 10.1136/jech-2022-220188