幼少期に犬と接触するとアトピー性皮膚炎の遺伝学的影響が軽減される

　幼少期に犬と接触すると、インターロイキン（IL）-7受容体（IL-7R）の近傍に位置する遺伝学的バリアントであるrs10214237との相互作用を通じて、アトピー性皮膚炎（atopic eczema；AE）に対する遺伝学的影響が軽減される可能性のあることが、「Allergy」に6月4日掲載された論文で明らかにされた。

　ドイツ環境健康研究センター、ヘルムホルツ・ミュンヘン疫学研究所のMarie Standl氏らは、AEの発症における遺伝学的因子と環境因子との相互作用を明らかにするため、欧州GWASで特定されたAE関連の主要な24個の遺伝子座と、生後24カ月までの18個の環境因子（犬または猫の飼育、イエダニへの曝露、洗浄習慣、家庭内での受動喫煙、抗菌薬の使用など）との相互作用を解析した。