入浴頻度はアトピー性皮膚炎の症状に影響しない

　アトピー性皮膚炎（AD）患者において、入浴の頻度が毎日でも週に1～2回でも、入浴がADの症状に与える影響に違いはないとする研究結果が、「British Journal of Dermatology」に11月10日掲載された。

　AD患者にとって、入浴の頻度をどれくらいにすればよいかというのは切実な問題であるが、これまで明確な結論は得られていなかった。英ノッティンガム大学臨床試験ユニットのLucy Bradshaw氏らは、自己申告による1歳以上のAD患者438人（16歳未満108人、16～55歳229人、56歳以上101人、女性66％）を対象に、入浴の頻度が症状に与える影響をランダム化比較試験で評価した。ADの症状はPOEM（patient oriented eczema measure）で評価し、3〜7点を軽度、8〜16点を中等度、17〜28点を重度とし、2点以下（極めて軽度）の患者は除外した。シャワーだけ浴びる場合も浴槽に体を浸す場合も入浴と見なし、対象者を4週間にわたり、週に6回以上入浴する「毎日入浴群」と、週に1〜2回入浴する「週1回入浴群」にランダムに割り付けた。ランダム化の1、2、3、4週間後にオンライン調査で症状（POEMスコア）の経過を追跡した。