背景:コロナウイルス感染症2019(COVID-19)が大流行した際、医療施設はCOVID-19感染が疑われる患者を特定し、入院中に隔離するためのサーベイランスシステムを開発した。この感染制御戦略の一環として、サウジアラビア王国の保健省は、入院患者の早期スクリーニングと隔離のための視覚的トリアージ(VT)チェックリストを開発した。本研究の目的は、COVID-19に罹患した小児を同定する際の、この視覚的トリアージチェックリストの診断精度を評価することである。 方法:本研究は、COVID-19の検査を受け、小児救急部を通じて入院したすべての小児を対象とした単一施設の後方視的研究である。COVID-19 PCRをゴールドスタンダードとして、視覚的トリアージチェックリストの診断精度を評価した。 結果:合計1333例の患者が対象となった。視覚的トリアージチェックリストの感度は94.3%(95%CI:87.2-98.1)、特異度は16.0%(95%CI:14-18)、受信者動作特性曲線下面積は0.55(0.53-0.58)であった。チェックリストの陽性的中率は7.35%(95%CI:5.9-9.0)と低かった。 結論:VTチェックリストは感度が高く、初期スクリーニングツールとして有用である。しかし、COVID-19の診断には、このツールに関連する多数の偽陽性を避けるため、早期の二次的確認が必要である。
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