先進国の幼児におけるエプスタイン・バーウイルス(EBV)感染症およびサイトメガロウイルス(CMV)感染症の最近の臨床的特徴は依然として不明である。本研究では、日本におけるEBVおよびCMV感染の臨床的特徴と最新の血清疫学を調査した。市販のEnzyme Immunosorbent Assayキットを用いて保存血清303検体の血清有病率を分析し、5歳未満の発熱小児コホートにおいてウイルス感染を調査した。母親の抗体価が低下した後、EBVとCMVの血清有病率は思春期までに徐々に上昇し、それぞれ42.9%と57.1%であった。2,732人の発熱小児のうち、血清EBVおよびCMV DNAはそれぞれ1.76%および1.24%で検出された。25人の一次EBV感染患者のうち、15人(60.0%)が伝染性単核球症(IM)であり、EBV再活性化患者と比較して、IM頻度、WBC、異型リンパ球比率、AST、ALT、LDH、EBV DNA量が有意に高かった。CMV DNA陽性の患者にはIMはみられなかった。一次EBV感染患者のうち、IMを有する患者は、IMを有しない患者よりも年齢が高く、異型リンパ球が多く、EBV DNA量が多かった。1990年代の欧米諸国の報告と比較すると、EBV一次感染の年齢は低下しているようである。5歳未満の小児でも、EBV一次感染者の60.0%がIMを発症した。
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