背景:妊娠している人は、妊娠していない人に比べて、COVID-19による重篤な転帰を受けやすい。妊娠中のCOVID-19が、妊産婦、周産期、乳児の健康および発育に悪影響を及ぼす転帰のリスクをどの程度増加させるのか、また、健康の社会的決定要因や心理学的/心理社会的健康転帰がそのリスクを交絡させるのか、あるいは増加させるのかを系統的に検証する研究が必要である。このプロトコール論文では、ペンシルベニア州の4つの大規模医療システムから得られた電子カルテ(EHR)と患者報告データを用いて、妊娠中から産後12ヵ月までのCOVID-19とその重症度、出生体重、妊娠月齢、ワクチン接種を予測する近隣、社会、健康因子を検討する前向きコホート研究について述べる。 方法:本研究は2つの目的で実施される。目的1は、PCORIが支援する臨床研究ネットワークに参加しているペンシルバニア州の4つの医療システムから得られた母児の臨床データと近隣のデータを組み合わせることである。コホートには、2019年6月から2025年5月の間に妊娠したすべての人と、新生児の分娩記録との関連を含める。目的2では、目的1のコホートから妊娠した人のサブセットを募集し、妊娠中から産後1年までの一連の調査に参加させる。COVID-19の流行が妊婦とその新生児にどのような影響を及ぼしているのか、またどのような影響を及ぼしているのかを示す患者中心のアウトカムだけでなく、患者が報告する健康と社会に関する情報を収集するための調査票を作成する。調査データは、妊娠中および産後1、6、12ヵ月目に収集される。調査データは、分析のために目的1のデータとリンクされる。 結果:全施設で倫理的承認を得ている。下請契約およびデータ使用契約が締結されている。医療システム全体のEHRデータが収集され、管理されている。調査票が作成され、募集と維持の手順が実施されている。調査の目的のための募集は2023年7月に開始され、現在も継続中である。 考察:本研究は、公衆衛生上の危機的状況下にある多様な地域社会における妊産婦を対象とした多施設共同研究を推進するものである。この研究から得られるデータは、COVID-19パンデミックが妊婦とその乳児に与える影響について、さらなる証拠を提供する。得られた知見は、妊婦のパンデミックにおける将来の臨床および公衆衛生実践の指針となるであろう。
- Home
- 検索結果